通夜・葬儀

ここでは、仏式、神式、キリスト教式、その他(無宗教、自由葬など)について説明しています。

仏式

仏教の形式で行う葬儀です。

通夜

通夜はもともと、遺族が葬儀まで故人を守って夜通し起きていることを指していました。様式には、遺族や親族のみで行う「仮通夜」、一般の弔問を受ける「本通夜」があります。現在、とくに都市部では短時間ですませるのが一般的で、夕方から三時間程度で終わります。
通夜ぶるまいでは、故人の供養の一環として参列者に食事やお酒をふるまいます。本来は精進料理なのですが、現在は寿司やサンドイッチ、煮物や揚げ物、お菓子、果物などを用意することが多いようです。これには訪れた人全員を誘いますが、遠慮する人を無理に引き留めないようにします。また、参列する側は一口でも箸をつけるのが礼儀ですが、大声で騒いだりお酒を飲みすぎたりしないようにしましょう。

葬儀・告別式

葬儀とは、故人の成仏と冥福を祈って僧侶が引導を渡す儀式です。出席者も遺族と親族が中心となります。それに対して告別式は、友人・知人など故人と縁のあった一般の人々が最後のお別れをする儀式です。もともとは別々に営まれていましたが、今では一緒に営むことが多く、その場合は一般弔問客も葬儀から訪れます。

キリスト教式

キリスト教の形式で行う葬儀です。

前夜祭

本来、キリスト教に通夜はありません。しかし、日本では慣習に従って「前夜祭」が行われています。その内容はカトリックとプロテスタントで異なりますが、基本的には仏式に添って行われます。前夜祭のあとは、神父・牧師と身内だけで茶話会を開きます。用意されるのは主に茶菓で、喪家によっては食事を用意するケースもありますが、酒類は控えられます。

葬儀・告別式

キリスト教では葬儀と告別式の区別がないため、告別式は日本の慣習に合わせて作られました。葬儀そのものは神父や牧師が取り仕切ります。葬儀の際、協会や自宅など場所を問わずニ、三列目までは遺族たちの席となっていますので、参列者はその後ろに座ることになります。葬儀の中で、祭壇への献花を行うのは主に参列者です。カトリックではその際に十字を切ることになっていますが、信者でない場合は祭壇に向かって一礼をします。プロテスタントでは指を組んで祈るのみですから、それを行いましょう。 また、聖歌や賛美歌の斉唱、聖書の一説や祈りの言葉の唱和は聞いているだけでしょうでしょう。 ただ、喪家によってはそれらを印刷したものを配布していることもありますから、その心配りを無下にしないようにしたいものです。

その他(無宗教、自由葬など)

無宗教葬

故人の希望などにより、宗教とは一切関係なく行う葬儀を「無宗教葬」といいます。これまでも会社のトップが亡くなったときなど公的な葬儀で行われていましたが、近年は個人でも行う人が増えています。「無宗教」ですから僧侶などはいませんし、読経や焼香もありません。多くの場合、献花が行われているようです。
また、「お別れ会」や「偲ぶ会」などと呼ばれることもあります。

自由葬

祭壇を菊だけでなく、個人の好きだった花や思い出の花などで彩る「フラワー葬」や、焼香や献花のときなどに故人が生前好んでいた曲や思い出の曲を生演奏で捧げる「音楽葬」のように、宗教などの形式にこだわらない葬儀が「自由葬」です。人の数だけご葬儀のやり方がある・・・個性に準じたその人らしい送り方をしたいといった考え方から、自由葬を行う人は増えてきています。